中学受験するなら考えよう。これからのお金の問題!

家計改善

お子様に中学受験したいと言われたらどうしますか!
保護者として、中学受験を考える際に気になるのはやはりお金の問題です。

進学塾に通うといくらかかるの?

私立中学校に進学する際、我が家の家計で大丈夫?

このような声を良く聞きます。特に中学受験そして私立中学校(以下、中高一貫校を含んで記載しています。)への進学においては、入学前と入学後でそれぞれ必要となる学費等が高額となるため事前に把握しておくことが大切です。そして把握した金額を元に、家計の見直しが必要かどうか早めに検討しておきましょう。

初めに支出項目を把握しよう

進学塾や志望する学校の所在地、受験する学校の数などによって支出項目と掛かる金額は異なります。事前に相場感を把握しておくことで予算的な不安はある程度解消できるのではないでしょうか。

一般的に支出が生じる項目は次のようなものがあります。

  1. 進学塾
  2. 通信費
  3. 受験料交通費・宿泊費
  4. 交通費・宿泊費
  5. 入学手続時納入金
  6. 入学金・制服代
  7. 入学後の授業料・通学費用

進学塾

中学受験をする場合、塾に通わずに受験に挑むご家庭もありますが、通塾することで効率的に受験対策が行えるため、塾通いを選択するケースが多いです。小学校4年生ごろから中学受験の塾に通うお子様が多く、受験年度である小学校6年生までの約3年間で夏期講習や冬休みの短期講習、定期模試費用を含め200万~300万円程度の費用が掛かります。いつから受験対策を始めるか、どの進学塾に通うのか、目標とする学校が公立なのか私立なのかによって費用は大きく異なります

進学塾に通わずにご家庭で学習を進めることも可能ですが、保護者が学習の支援することになります。また、学習の進捗状況やスケジュール管理まで、保護者がコントロールしなければならないため、保護者の負担が大きくなります。

通信費

最近は、小学校でもプログラミングの授業が始まりパソコンでの学習も一般的になりました。また、感染対策によって小学校から貸与されているパソコンを持ち帰り自宅でリモート授業が行われたりしています。また、塾でも同様に感染対策によりリモート授業が行われることもあります。リモート授業には、大容量のデータ通信が必要となりますのでインターネット環境を準備しておくことも必要でしょう。

受験料

中学入試の受験料は、受験する学校の数に比例します。私立中学校の場合には、受験日が異なる一般第1回試験、一般第2回試験など複数回受験ができる学校が多いです。基本的にはその都度受験料がかかりますが、学校によっては1回の受験料支払で複数回受験できる学校や2回目は割引される学校もあり、各学校によって異なります。受験料の相場は、1回当たり2万円~3万円程度です。受験する学校が複数となると結構な金額となりますので、事前に受験料も調べておくと良いでしょう。

交通費・宿泊費

塾通いにも交通費が必要です。自宅から徒歩圏内でない場合には、電車賃やバス代が往復分掛かります。車で送迎する場合でもガソリン代、駐車場代が掛かります。

受験当日は、受験会場までの交通費が必要です。受験会場によっては、新幹線などの利用や、天気の状況によっては、ホテルに前泊して、翌日の試験に備えるという場合もあるでしょう。また、受験会場まで保護者が付き添う場合には、その分の交通費も必要です。

入学手続時納入金

私立中学校に合格した場合は、入学手続時納入金を支払います。入学手続の際に全額の支払いを求める学校、分割納入を認めている学校などあります。また、他校の受験を考慮して、入学手続時納入金の一部納入や延納を認めている学校もあります。ただし納入期限が設定されているため、事前に確認しておきましょう。

入学を辞退した場合に、入学手続時納入金を返還してくれる学校とそうでない学校があります。受験する学校における入学手続時納入金の取り扱いは、事前に調べておきましょう。

入学金・制服代

併願受験が終了し、進学する学校が最終的に決まれば入学金を支払います。入学金の他に施設費や通学に伴う損害保険料なども併せて徴収される場合もあります。学校によっては、入学手続時納入金と同時に入学金の支払いを求めるところもあるため、事前に確認し準備しておきましょう。学校により金額に差がありますが大体30万円~40万円程度かかります。

JIN
JIN

受験日程次第では、志望校の合格発表前に併願校の入学金の納付期限が到来する場合もあるでしょう。ここは費用が大きく変わるポイントです

受験する学校の入学金は、早めに確認しておきましょう。

入学手続き完了後には一般的には学用品販売・制服採寸合わせがあります。制服や体操服など一式で20万円程度用意が必要となります。

入学後の授業料・通学費用

私立中学校の場合には、入学後の授業料、修学旅行積立金、給食がある学校では給食費、PTA会費などで年間100万円程度掛かります。さらに語学に力を入れている学校では、修学旅行が在学中に複数回行われる場合には追加支出が必要になるでしょう。

その他、通学の方法によって電車の定期代やスクールバス代も別途必要となります。

文部科学省では、2年に1度「子供の学習費調査」を実施しています。令和元年12月18日に、平成30年度の統計が発表されています。発表された資料では私立中学校の学校教育費は約107万円であり、その内訳項目は授業料、修学旅行、学校納付金等、図書・学用品・実習材料費等、教科外活動費、通学関係費及びその他となっています。この統計資料は公立並びに私立の幼稚園,小学校,中学校及び高等学校ごとで調査されているため、家計の学習費負担を検討する際の参考になります

参考:文部科学省「結果の概要-平成30年度子供の学習費調査」

家計の見直しがポイント

私立中学校に通う場合には、公立中学校に比べて家計への負担は増加します。事前に家計の見直しを検討しておきましょう。見直しのポイントは次の2点です。

  • 固定的な支出(固定費)の見直し
  • 世帯収入を増やす

固定的な支出(固定費)の見直し

家計の見直しは、特に固定的な支出の見直しがポイントです。受験生のいるご家庭では、塾代をはじめとして定期的に教育費が発生します。だからこそ、通信費、保険料といった一度見直しをすることで効果が継続する固定的な支出の削減に目を向けましょう。

家計の見直し方法はこちらで解説していますので、参考にしてみてください。

世帯収入を増やす

会社員の場合、収入をすぐに増やすことは難しいでしょう。そのため、奥様がお子様の中学受験をきっかけに週数回パート勤めをはじめて家計負担を軽減しているご家庭もあります。また、子どもの成長に従い、仕事時間を増やし、家計に余裕が生まれれば貯蓄に回すことも可能となります。世帯収入を増加させることで、家計の見直しができないかを検討してみましょう

私立中学校の学費負担を減らす方法は?

家計の見直しとは別に、学費等の支援が受けられる制度としては次のようなものがあります。

  • 学校独自の特待生制度
  • 地方自治体による助成制度

学校独自の特待生制度

私立中学校では、学校が定める独自基準による特待生制度がある場合があります。入学試験の成績上位者を対象に入学金や授業料を免除又は減免する特典を与える制度です。入学金や授業料の減免は家計負担が大幅に削減されます。早めに情報を調べてみましょう。

ただし、学校によって毎年度ごとに適用基準を満たすか否かを審査する学校もあります。もし、適用基準から外れる場合には、一般生徒と同様に学費が必要となる場合もありますので注意が必要です。

地方自治体による助成制度

学費の一部を補助してくれるような公的制度はないですか?

JIN
JIN

私立中学校へお子様を通わせる家庭への経済的な公的支援制度はありますが利用できる場合は限定的です。

都道府県における独自事業である私立中学校等授業料軽減事業などを利用する方法があります。都道府県によって利用できる制度の有無や助成の内容、所得制限など適用条件などが異なります。住所地や学校が所在する自治体の制度を確認してみましょう。

市町村によっては、経済的な理由でお困りのご家庭に対し、就学援助費として給食費や学用品費等の一部を援助する就学援助制度(入学準備金)があります。しかし、公立学校に進学にする場合や、保護者の所得制限など適用条件が自治体ごとに異なりますので、こちらも自治体の制度を確認してみましょう。

まとめ

私立中学校への進学に関するお金をすぐに用意できる人は少数ではないでしょうか。通塾から私立中学校そして中高一貫によって高等学校までの学費を合わせて、家計への負担を確認してから、中学受験を検討するようにしましょう。現状において家計にそこまで余裕がない場合は、固定的な支出項目のうち削減できるものがないか、世帯収入を増やすことができないかを確認してみましょう

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