財産形成には複式簿記で家計簿を付けよう!

家計改善
JIN
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家計の管理はどのようにしていますか?

家計簿を毎日欠かさずに付けています。

家計簿を付けてみたが生活費の支払いばかりで楽しくないのでやめました。

支出をしっかり管理している人、支出ばかりで楽しくないという人もいらっしゃいますね。

今回は、家計簿は付けているが、貯蓄ができない。というような人にむけて家計簿の付け方のひと工夫を紹介します。

家計簿のデメリット

家計簿を付ける目的は?

家計簿を付ける目的は、次のようなものがあげられます。

  1. 収入と支出を金額と項目で把握すること
  2. 把握した収入と支出から無駄を把握し、家計の見直しを行うこと

家計簿は、本人やご家庭の生活スタイルをお金というキーワードで把握したデータ集です。
家計の見直しの方向性を検討する際の出発点になる情報ですね。

家計簿は、日々の支出を項目ごとに分け、毎月その金額を集計し、収入と支出の状況を可視化することです。そしてその目的は、そこから無駄な支出がないかを定期的に確認し、家計の見直しを進め、貯蓄ができる体質にすることです。

家計簿の問題点は?

ここで家計の支出項目の例を示します。家計簿の項目は、本人やご家庭の生活スタイルによって使う項目も違います。また、収支状況を大まかに把握したい人、またはしっかり管理したい人などによって項目の細かさはそれぞれになります。

これだけ細かく支出項目を管理しているため、家計の改善点は把握しやすい状況でしょう。
しかし、日々これだけ細かく管理することは手間です。大きくお金の流れが把握できる程度の項目分けで十分でしょう

これだけ、細かく管理していても問題点があります。

それは、家計の純資産(家庭の財政状態)が不明という点です。お金の流れを把握するための家計簿としては全く問題ないですが、複式簿記の考え方を追加することで、よりご家庭の家計状況が把握しやすくなります。

単式と複式の違い

家計簿のデメリットとして、家計の純資産(ご家庭の財政状態)が不明という点をあげましたがこの点を説明します。

単式の家計簿

一般的に家計簿は、家庭の収入と支出を集計することを機能としています。具体的な例を示すと次の通りです。

①食費を3,000円買ったら、支出項目の食費に3,000円を記入
②住宅ローン100,000円が預金通帳から引き落としされたら、住居費に100,000円記入
③積み立てNISAで20,000円が預金通帳から引き落としされたら、投資に20,000円記入

これらを、毎月集計します。収入から支出を差し引いて計算します。


そして、収入金額から支出金額を差し引きしてプラス・マイナスを計算します。

複式簿記の考え方を追加した場合

複式簿記の考え方をを追加するというのは、お金の流れを収入と支出の他に資産と負債という要素も把握しましょうということです。単式で示した例と同じ内容でイメージを示します。

資産とは、財産的な価値があるものを集計します。
現金や預金、株式や投資信託、不動産、貯蓄型保険料など
負債とは、支払い義務が生じるものの残額を集計します。
住宅ローン、自動車ローン、カードローンなど

①食費を3,000円買ったら、支出項目の食費に3,000円を記入
→ 支出項目 食費 3,000円(単式と複式で違いはなし)
②住宅ローン100,000円が預金通帳から引き落とし、支出項目の住居費100,000円記入
→ 支出項目 住居費 100,000円
→ 負債項目 住宅ローン 80,000円減少(住宅ローン元金分の返済)
③積み立てNISA  20,000円が預金通帳から引き落とし、支出項目の投資に20,000円
→ 支出項目 投資 20,000円
→ 資産項目 積み立てNISA 20,000円

つまり、普通の家計簿では1つの取引で1つの項目しか記入しませんが、複式簿記の考え方を追加することで、1つの取引で2つの項目を記入し、ご家庭の資産と負債の状態も把握するということです。

資産・負債の把握の重要性

家計管理において、お金をどのように使ったのかを定期に把握することは大切です。そして一定期間で比べた場合にどれくらい資産(金融資産や不動産)が増え、どれくらい負債(ローンなど)が減り、結果として純資産(資産合計と負債合計の差額)がどう変化したか否かを把握することがとても大切です。

家計簿の目的は、無駄な支出がないかを定期的に確認し、家計の見直しを進め、貯蓄ができる体質にすることです。複式簿記の考え方を追加することで、純資産の状態も可視化することができます。

普通の家計簿だけでも問題はありませんが、資産・負債の残高について定期的に一定時点で預金通帳や証券投資口座などから資産の額を集計し、また住宅ローンの返済予定表などから負債を集計することで純資産を把握することが良いでしょう。そして一定時点(例えば、6月末と12月末)で比較をすることで純資産の状況を把握しましょう。

まとめ

なぜ、みなさんは手間をかけて家計簿を付けるのでしょうか。

家計簿を付ける目的は、次のとおりです。
1. 収入と支出を金額と項目で把握すること
2. 把握した収入と支出から無駄な内容を把握し、家計の見直しを行う

そして、支出項目から無駄な部分を削減します。しかし、それだけでは節約による支出の見直しという発想になりやすいです。 そのために、複式簿記の考え方を追加して、定期的に家庭の資産・負債を把握し、純資産の推移を把握してみましょう。そうすることで、家計の見直しの範囲が資産を増加させるという選択肢と負債を減少させるという選択肢が増え、より効果が大きな家計の見直しが可能となります。

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